🎥映画

“大切なのは、焦らないこと。”映画「めがね」感想

 
 

あらすじ

人生の中で立ち止まった女性が、南国の海辺の小さな町を訪れる。泊まった宿の人々は、自分たちのペースを崩さず、彼女を振り回す。そこに流れる穏やかな時間と奇妙な交流は、彼女の心情に徐々に変化をもたらしていく。(Googleより)

『かもめ食堂』のスタッフが再集結し、荻上直子監督×小林聡美主演で贈るヒューマンドラマ。海辺の小さな宿を訪れたタエコ(小林聡美)は、マイペースな島の人々に振り回されながらも日常の中で忘れてしまっていたものを取り戻していく。 −Filmarksより−

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感想

これぞ!脱力系マイナスイオン映画

 

この作品を初めて観た時、
おそらく20代前半ですが、
聞こえて来るのは波の音、
鳥の声や自然音。それと
ちょっと不思議な台詞ばかりで、
初見はすごーく退屈で眠くなりそうで
どこがいいのか
全然作品の良さがわかりませんでした。
(ごめんなさい🙇)

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登場人物はみんなめがねをかけていて、
ちょっと変わっていて、

特に大きな出来事があるわけでもなく、
ぼーっと黄昏ているだけ。

でも、

ある程度歳を重ねてから見ると、
スタジオジブリ作品の
「おもひでぽろぽろ」みたいに
癒されている自分がなぜかいて、

抱えている大きな心の荷物(トランク)を置いて、
ちょっと息抜きしませんか?

と疲れた時のビタミン剤というべきか、
ふとこの空気に触れたくなる時が
定期的にあって
春になると必ず観直しているほど
大好きな作品です。

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「おはようございます。朝です。」

これは、サクラ(もたいまさこ)さんが
海辺の小さな宿で寝ている

タエコ(小林聡美)さんを起こす時に
いう台詞なんですが、

あの青いカーテンから入る太陽光。

そこに読みかけの本が何冊かあって

初めは鬱陶しがっているのが目に
見えて分かるのに、

常に笑顔で話しかける所がなんか好きです。

1日のスタートをサクラさんの笑顔から
始まるのは少し羨ましくも感じます。

“才能ありますよ。ここにいる才能。”

タエコ(小林聡美)は物語中、この島にきた理由をこう話しています。

「私は携帯電話が繋がらなさそうな場所に行きたかったんです。」

その過去に何があったはわかりませんが、
ちょっと歳を重ねてくると

分かる部分があって、
SNSとかって便利だけど、人間関係もだけど

ほんの少し時々鬱陶しかったり、依存しすぎると

疲れちゃう気持ちも分かって、
ちょっとタエコの行動に共感や憧れを感じます。

そのテレビも、ラジオも、携帯も通じない。

不思議な場所で

釣りしたり、体操したり、

オセロしたり、マンドリン弾いたり。。。

スローライフを送る

登場人物達が羨ましくて仕方ありません。

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オセロ

“覚えるのは一瞬、極めるのは一生”

という言葉があるように、

物語中、もたいさんと光石さんが
仲良く海辺でオセロをしているシーンが
あるんですが、

おそらく。
もたいさんが
初め勝っていたんですが、
1つ石を置くことで、
勝負が一変。
光石さんがリードするところがあります。

その瞬間の、
もたいさんの顔が最高なので見て欲しいです!

人生もそんなもんで
ある時急に、
風向きが変わることもあるかもしれませんね。

相変わらず美味しそうな料理

かもめ食堂に続いて、とても美味しそうな料理がこの作品にも登場します。

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朝ごはんに ご飯、味噌汁、鮭、梅干し、卵焼き、温野菜。

お昼は 煮物、唐揚げ、ちらし寿司。

夜は ビールとBBQ。

そしてなんと言っても、

外せないのが 海老”

登場人物達が無心に
外の台所で頬張るする姿が最高です!笑

もうほんと、どれも美味そうで、たまりません。

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好きな台詞が多くて困る!笑

食卓のシーン

 

 「梅はその日のなんのがれ」

朝出かける前に、梅干しを食べると、
その日1日難から免れられるという
ことわざだそうです。

我が家でも、毎年夏になると、
梅干しを作っていて、
この作品を観てからは影響を受けて
食べるように心がけています。笑

タエコ(小林聡美)とヨモギ(加瀬亮)の海での台詞

 

旅は思いつきで始まりますが、永遠には続かないものですよ。

なんだか、少し寂しくも感じますが、

だから旅っていいのかなとも思います。

ひとり旅とか大人になってしてみると、

ほんと自由で、

したいこと、観たいものをして、

誰にも気を使わずブラブラできて

想い出になりますし、
生きる糧にもなりますよね。

春の海 ひねもす のたり のたりかな  −与謝蕪村(よさぶそん)−

一日中、春の海の波は穏やかに寄せては返す。

それを眺めて自分もゆったりと過ごしているような様。だそうです。

海って観てると癒されますね。

物語のロケ地は確か、

鹿児島県の最南端の離島「与論島」

いつか行ってみたいですね。

 

 小豆を煮るサクラとそれを観ているタエコの台詞

 

大切なのは、焦らないこと。 (焦らなければ、そのうちきっと。)

これは、サクラさんが

浜辺で小豆のかき氷を作って振舞っているんですが、

その小豆を煮る時のものです。

もうこれに関しては、

休職中の自分にもグサっと刺さった言葉です。

何かあると、すぐ他人と比べたり、

焦って結果を求めたり、、

でも焦ってもいいことなんてない。

じっとその時がくるのを待つことも

大切とまるで自分が言われているかのようで、

大好きな台詞です。

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少し脱線しますが、

“あんこ”が出てくる作品ってなんか好きです。

樹木希林さんの「あん」とか
中野太賀さんの「静かな雨」とか!

こちらもおすすめなのでぜひ!

あん

静かな雨

 

最後になりますが、物語中

ヨモギ(加瀬亮)さんが

話すドイツ語があるんですが

和訳を載せます。

何が自由か、知っている

何か自由か知っている 
道はまっすぐあるきなさい 
深い海には近づかないで 
そんなあなたの言葉を置いてきた 
月はどんな道にも光をそそぐ 
暗闇に泳ぐ魚たちは宝石のよう 
ぐうぜんニンゲンと呼ばれてここにいる私 
何を恐れていたのか 
何と戦ってきたのか 
そろそろ持ちきれなくなった荷物をおろす頃
もっとチカラを 
やさしくなるためのチカラを 
何が自由か知っている 
何が自由か知っている。

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あ!それからこれも好きな台詞だ。笑

「はぁー死にたい。」 いくら真面目にやっていても休憩は必要です。

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今日も読んでくれてありがとうございました!!

ぜひよかったら作品観てください。

ちょっと季節外れだけど、
かき氷食べたくなってきた。笑

おわり

 

 

 

⏳僕が100歳になるまで⏳

 

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